山田太一「弥太郎さんの話」

ここ最近忙しくて映画が観れてないが、移動の電車や就寝前のひとときをつないで、山田太一先生の奇妙な体験談・・みたいな本を読んだ。

いちおうフィクションとしても受け取られるような形で書かれているが、大元の骨格(てゆうか、セリフのディテール以外)はホントのことなんだろうと感じた。




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それほど、太一先生が自分をありのままに吐露しよう、自分に正直であろうとしてる姿勢が全編に滲み出てる、、、
それほど、真剣・誠実に向き合う覚悟がないと、書き手として弥太郎さん(「弥」は旧字)の奇妙なリアリティは出せなかったろうなとも思う。

おいら個人としては、太一先生の知り合いである弥太郎さんのキテレツ性より、その弥太郎さんという人間を通して、あぶり出される(振り回される?)太一先生の普通の人間ぽさのほうが、かなり面白かった。

あの太一先生もこんな女好きの面があったのかとか、奥さんの前でそんなみっともない姿をさらけだしたのかとか、かなり意外で、かなり共感できた。
やっぱ、そんな普通のイチ人間である太一先生だから、傑作ドラマの数々が書けるんだろうなと、改めて納得したり、、、。
やっぱ、太一先生のドラマも好きだけど、人としても、太一先生大好きだなぁ、、、

ちなみに、この弥太郎さん、おそらくは、おいらのテレビドラマ体験生涯ベストワン作品「早春スケッチブック」の山崎努のモデルになった人間だろうと推測したが、多分間違いないはずだ。
(PS:「早春スケッチブック」の存在を教えてくれた、ぱてん氏には今でも感謝してる・・)
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Commented by ぱてん at 2006-01-28 04:06 x
あら。こげなホン出てるとは
知りませんでした!買わねば!
Commented by cinema-stadium at 2006-01-28 11:08
>ぱてんさん
4年ほど前単行本で出てたのが最近文庫化。
弥太郎さんが山田家を訪問するとこ圧巻!
Commented by ぱてん at 2006-01-30 19:52 x
山田太一先生の本名は石坂太一、、
泰ちゃんというのは引っかけです。
太一先生のお母さんが疎開先の湯河原で
亡くなった時には、まだ小4で、
中2ではなかです。
いや、しかし、巧い!
Commented by cinema-stadium at 2006-01-31 11:39
>ぱてんさん
てことは、どこまでがフィクションなんだろか?
う〜〜んん、、

、、あ、、、読み手に対して、こんどは太一先生自身が、
弥太郎さんになってるってことか、、
ばってん弥太郎さんが日本兵に会うとこはスゴかなぁ、、
Commented by ぱてん at 2006-01-31 22:44 x
太一先生の実際の体験や人から聞いた話が
ベースにはあるかと思います。
「異人たちとの夏」以降、特に小説で幽霊、
超能力、心霊現象という
<よりフィクション=SF>作品を書くように
なったのは、「早春スケッチブック」の前に
確か、父上を亡くされて、親の世代への郷愁の念が
強くなっておられるのか、とも思います。
あと、意外と「新耳袋」のようなオチのない
民間伝承の怪異談に興味があられるのではないか、と。
いやしかし、面白かった!
Commented by cinema-stadium at 2006-02-01 06:29
>ぱてんさん
そいやリアリティの太一先生の一方で
幽霊話も結構多いもんなぁ、、
いっちょう幽霊ネタで「夢に見た日々」みたいなのを
やっていただきたいもんですなぁ。
そいや言問橋近くのあの店、未だ営業してるんだろか?
今度浅草行くことあったら行ってみよっと
by cinema-stadium | 2006-01-27 19:25 | Comments(6)