斉藤 寅「世田谷一家殺人事件」

あの事件が起きて5年以上経つが、同じ世田谷に住んでるからだろうか、気色悪さと後味の悪さが、いつまでも消化されずにハラわたの裏側に、コゲみたいにくっ付いているような事件である。

e0089956_18382712.jpgで、江戸〜肥後の、行き帰りの飛行機の中で読んだのであるが、ハッキリ言って、この著者である斉藤という人、書き手としては、かなり下手クソである。
というか、〈私が〉〈私だけが〉〈私だからこそ〉という書き手側の虚栄心が妙に鼻につく(それに苛まれていると見せかけながらも、それ自体がなんか鼻につく)、オイラのもっとも苦手なタイプの文体である。
が、、、あの事件の犯人はコイツだ、と個人を特定するとこまで、たどり着いた執念と、根性は正直スゴいと思う。
ハッキリ言って、この斉藤という人がたどり着いたものは、オイラもほぼ事実であると思うし(だから、威張りたくもなるのも、ある意味分かる、、)、、。

いや、犯人の個人特定はさておき、ハッキリ言って、あの事件の犯人像については、さほど驚きもなかった。ある程度、噂されていて、おいら自身も恐らくその線だろうと思ってた範囲だったからである。
一方で、一見まるで関係ないと思える、他の別の場所で起きた幾つかの事件を、1つ1つたどって、世田谷の事件との直接的、間接的な繋がりを暴いていったのは、まさに敬服に値する、、、それだけでも一読に値すると言って良いと思う。

オイ、日本の警察官諸君、おいらの自転車を止めて、職質などかけてる暇はないぞ!!
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Commented by マク at 2006-07-11 21:42 x
おもしろかったさ。
Commented by cinema-stadium at 2006-07-12 00:53
>マクさん
そんな、、この事件に、、そんなコメントできるのは、あんたしかおらん!
Commented by マク at 2006-07-14 06:54 x
しもた。
Commented by ざぶた猫 at 2009-11-24 10:11 x
この本の内容は多くのメディアからも厳しく批判された。本文中に被害者の母親の言葉が出てくるが、母親は著者の取材に応じていない(週刊朝日 2006年7月21日号)。そもそもの出版企画は、元週刊新潮記者の斉藤寅が雷韻出版に持ち込んだもので、最初の原稿では「サバイバルナイフを使って玄関から進入」と記述されており、基本的な事実関係すら間違っていた。雷韻出版社長が「殺害方法にリアリティがない」と指摘すると、後になって詳細を書き加えてきたため、出版を見送った(Wikipedia「世田谷一家殺害事件」より)
by cinema-stadium | 2006-07-10 18:38 | Comments(4)