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■必死剣鳥刺し(HR)

at  ららぽーと横浜TOHOシネマズ8   2010  7/15

ちょっとヤバい、、ヤバいよ、、、「トイ・ストーリー3」で今年のベストワンが決まりかと思ってたところに、これだもの、、ヤバいぐらいの傑作じゃねぇーか!!

■必死剣鳥刺し(HR)_e0089956_351933.jpgそもそもトヨエツって、こんなスゴい役者だったの??こりゃ、超特大ホームランものの一世一代の名演技!!もう今年の主演男優賞はトヨエツで決まり!!共演の吉川とともに、おそらく今年の各賞総ナメだろう。
黒澤時代劇とも、昨今の山田時代劇とも違うが、明らかに両者を巧く消化した上での、両者への愛情に満ちた平山秀幸流の答えともいえる傑作時代劇であった!

予告で観て、久々良い映画の薫り出してるなぁと秘かに期待はしていたんだけど、まさかここまでとは!!
どちらかというと、それまで、巧さは認めつつも、遊びが少なく堅すぎる平山演出には、オイラどちらかというと乗れんかったほうだけど、この作品は逆にソレがスキのなさにつながって、トヨエツの堅い演技とピタッとハマって奇跡が生まれた!!
いやぁ素晴らしい!!キャラ同士の間合いが素晴らしい!!刀で斬るとはこういうことかと痛みすら感じさせる刀のキレが素晴らしい!!日本人ってなんて美しいんだろうと感じさせる、キャラの細かな立ち居振る舞いが素晴らしい!!ピリピリしながらも体温は残した、心持ちブルーがかった色調の画づくりが素晴らしい!!池脇チーちゃんが素晴らしい!!岸部一徳が相変わらず素晴らしい!!クソオンナも、バカ殿も素晴らしい!!役者みんなが素晴らしい!!

クソオンナ連子とトヨエツの直接的な絡みがあったほうがより説得力は増したのでは?とか、後半の武士群のなかで一人の若侍をカメラが拾うところで「あれ誰?」とか、思ったりするところもあるにはあるが、そんなことはもうどうでもエエ、ちっちゃなこと。とにかく最期の壮絶な死闘に超号泣!!日本映画に「必死剣鳥刺し」あり!と世界に誇れるね、これは。

で、終わってガラガラの館内から出ると、同じ時間に終わった「踊る」の扉からはあふれるように人が出てくるではないか、、、この虚しさと来たら、、、、「おまえら、観る映画、間違っとるぞ!」と言いたくもなったが、いや待てよ、「ヌシたちごときには、『鳥刺し』の崇高さはもったいなか!『踊る』程度の愚作に踊らされて、一生を終えろ!ざまみれ!」と思い直した。
by cinema-stadium | 2010-07-16 01:39

スタジアム管理人凹貞治


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