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■ダーク・ウォーター  (HR)

at 109シネマズ7    2005 11/25

不覚にも泣いてしもた(などさんも)、、、
ただでさえ大好きな中田監督版「仄暗い〜」の質が、
ここまで高まってるとは、、正直驚いた。
今回、あの優れたオリジナルよりも深い味わいが出たのは、
サレス監督が、単なる母娘モノでなく、
都会の孤独感という横軸を強固に貫いてたからに他なりませぬ、、、



その意味において、まずロープウェイ(スタローンの「ナイトホークス」以来?久々映画で見た)を使ってマンハッタン島から渡る、あのルーズベルト島という孤立を連想させる舞台設定が何よりその孤独感をうまく出せて秀逸!!

ほいで、その背景に母親の幼年時の孤独な記憶と、少女霊の孤独な日常が見事に重なるもんだから、母親のトラウマが描かれなかったオリジナル(と記憶するが)よりも説得力が増すのは当然なんである、、

■ダーク・ウォーター  (HR)_e0089956_4205171.jpg巧い、、、てゆうか、お見事!サレス監督。陳腐な恐怖描写でなく、人間にとっていちばん怖いのは孤独・・という視点でストーリー全体をくるんでこう!みたいな意思を感じた気がしたぞ、おいらは、、
そのアリバイをティム・ロスの弁護士設定にも感じて、何でもない映画館のシーンで、なんとも泣けた、、、

よって、ラスト、母の至高の愛を身に受けとめ、娘が、これからの人生の孤独にも立ち向かっていけると言わんばかりにマンションを出てゆく際の、颯爽として凛とした後ろ姿に、おいらボロ泣き、、、(この1シークエンスにおける娘役の子の表情が抜群!!!)

さらにだ、、、、ニューヨークってこんな天気ばっかなの?と思わせるあの雨である、、それを、じとじとした湿気感でなく、しとしとしたヒンヤリ感に撮り上げてるんだから、この話を語る上でのキャメラの働きとしてはこの上なし!!
さらに、さらにだ、、、、母親を精神的に追いつめていく脚本のなんと巧いこと!!

ほいで、またまた、さらにだ、、、、見事に哀しいジェニファー、莉央ちゃんにも劣らぬ娘役の子、相変わらず巧いジョン・C・ライリー、管理人の「ロストワールド」ハンターのおっちゃん、もちろんティム・ロスも…役者のいずれもがスバラしいんである!!!

こんだけスバラしいもんが揃ゃあ、そりゃイイ映画にならないほうがおかしいってもんだ!!
サレス監督作品は「セントラルステーション」以来だが(「モーターサイクル〜」は未見)、あの作品には“孤独を乗り越える逞しさ”みたいなもんがあったんで、おいらは、ある意味、この「ダークウォーター」には「セントラル〜」に通ずる双子的な質感を感じてしもた、、、
「モーターサイクル〜」ってその辺どうなんだろう??


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by cinema-stadium | 2005-11-26 04:25

スタジアム管理人凹貞治


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